長岡・小千谷・柏崎のヨガ教室
&RYT200資格スクール yogatha(ヨガッサ)
ヨガインストラクターのミーラ美樹です。
@yogathajp
今回は(1)(2)に続いて内転筋(3)です。
後屈が苦手な人やブリッジができない人が全くといっていいほど使えていない内転筋にフォーカスします。
内転筋の基本的な役割については(1)で解説済です。
また内転筋と骨盤底筋あるいは中殿筋の関係性については(2)で解説済みですので、そちらをお読みください。
- 後屈が苦手
- ブリッジで腕が伸びない
- ブリッジで頭が上がらない
ウールドヴァダヌラーサナの解剖
ヨガポーズでいうウールドヴァダヌラーサナはつまりブリッジです。日本語ですと上向きの弓のポーズと訳します。
このポーズができない、バックベンドが苦手な人は大腰筋が硬いとして、既に説明しています。
今回は筋肉が硬い場所ではなく筋肉を使えていない場所、意識すべき筋肉にフォーカスします。
ウールドヴァダヌラーサナ 土台と方向性
赤いラインと土台となる青●に着目しましょう。
【名称】
Urdhva Dhanurasana
ウールドヴァ・ダヌラーサナ
上向きの弓のポーズ
収縮する筋肉と伸展する筋肉
様々ありますがここでは下肢に注目します。
収縮については、関節をどのように可動させたいかも記述します。
【 収縮 】
ハムストリング(太もも裏側)
→股関節の伸展のため
大内転筋(内もも)
→股関節の伸展、内旋、内転のため
大臀筋(お尻)
→股関節の伸展のため
【 伸展 】
大腿直筋(太もも前側)
大腰筋(脊柱深部)
腸骨筋(腸骨の内側)
下肢の使い方と筋バランス
前回(2)で解説したセツバンダーサナと同様、身体の前面が伸びて背面が縮んでいます。
下肢の使い方としては繰り返しになりますが、母指球でマットを捉え、太ももの外側から裏側を通って股間に向かってグイッと巻き込む(内旋)させる感じです。
ここでヨガ解剖学の本を引用します。
総合的に見て、このポーズに入るときに特に重要なのは脚の正しい働きです。直観的に、膝の伸筋である大腿四頭筋を使って身体を押し上げようとする人が多いのですが、こうすると頭部と腕に体重がかかり、上半身を床から上げることが難しくなります。
そうではなく、まず骨盤から「引き上げる」つもりでやるとうまくいきます。骨盤から身体を引き上げるためには、大腿四頭筋ではなく股関節伸筋群を使って脚の動きをサポートしなければなりません。
大腿四頭筋をできるだけ収縮させないように、ハムストリングや大内転筋を働かせるのです。
大内転筋を使うことで股関節内転と伸展と内旋が同時に得られるため、このアーサナのアライメントをすべてサポートするのです。
股関節を伸展させるために大臀筋はあまり使いません。大臀筋は股関節を外旋させるため、仙骨の圧迫や腰痛の原因となることがあるからです。
引用元:レスリー・カミノフ著
「最強のヨガレッスン」P211-213
もしあなたがヨガインストラクターなら丸暗記してもいいくらい、どの一文をとっても適格かつネタバレ的な有益情報です。
簡単に要約すると、
頭が上がらない人は大抵腕の弱さを疑うが、そんな理由ならすべての男性が高く上げられる。太ももの前側を使って上げようとしているから上がらない。
頭を上げるには骨盤から引き上げる意識。
骨盤を引き上げるには太ももの裏側や特に内ももを使う。
さらに脚の付け根を伸ばしたいのでお尻は締め過ぎない。
お尻を締め過ぎるとガニ股になって無駄に力を消費する。腰も痛めるかもよ?
さて、この引用文では大腿四頭筋(太もも前側)への言及があります。中臀筋(お尻)含めこの二つの筋肉は内転筋より体感しやすい分、余計に使ってしまいがち。
お尻を締め過ぎていたり前ももで身体を上げようとしていた方は、内転筋との筋バランスを見直してください。
身体を繊細に感じて
筋肉の微妙な綱引きを味わってください
それはまるで、
「タッチ」のヒロイン南ちゃんと達也と和也みたいなビミョーな関係ね。
んもぉ!達ちゃんたら~
ちゃんと内転筋使わなきゃダメじゃな~い
つまり、”和也aka中臀筋”は猛烈アピールで南との距離をグイグイ縮めるようとするんですね。一方、”達也aka内転筋”は和也に遠慮して気のないフリばかり。もっと頑張れよ!と言いたくなりますね。さらに好敵手&ミスター色男”新田くんaka大腿四頭筋”もグイグイくるので「南揺れちゃう」て具合ですね。わかります。
・・・みんなついてきてる?
ということで、ブリッジを練習する際は内転筋を意識してくださいね!
私のブリッジがどう変わったか
私がまだ内転筋やアライメントを理解していない時代から今までのブリッジの変移です。
ヨガ初心者のとき
ブリッジ練習当初は頭が上がりませんでした。こちらはやっと上がった頃です。
膝や股関節外旋により内転筋が使えていません。代わりに大腿四頭筋や中臀筋でどうにかしようとあがいています。
ゆえに重心が頭部に乗り過ぎて身体が持ち上がらず胸も開けていません。
また、当時私が習っていた先生からは「視点」の指導はありませんでした。ちなみにアシュタンガヨガでは「鼻先を見る」とあります
2013年
股関節がやや外旋していますが、だいぶ内転筋を使えるようになってきました。
2014年
相変わらず大腰筋や大・小胸筋が硬いですが、だいぶマシになってきました。
2016年
10秒タイマーダッシュで撮影しました。正直この程度なら、生徒さんの方がお手本になるかもしれません笑
アーサナへの正しい理解
私は腰椎5番と仙骨の間に問題があるため(椎間板変性)バッグベンド全般が苦手です。しかしそんな身体条件でも変われるのです!
バックベンドが苦手だからこそ人の2倍練習し3倍研究しているうちに、ブリッジすると腰が痛いのは腰が痛くなるような使い方をしているからだ、ともわかりました。
自分の身体の癖や特徴を理解してどうすれば痛みを誘発しないかを模索すれば、苦手なポーズへの取り組みも楽しくなってきます。
身体の使い方を正しく知ることが苦手を克服する第一歩ですよ!
om shanti,