長岡・小千谷・柏崎のヨガ教室
&RYT200資格スクール yogatha(ヨガッサ)
ヨガインストラクターのミーラ美樹です。
@yogathajp
今日は、以前アップした記事をリライトしたので、紹介したいと思います。
あらためてハタヨーガの重要性について、成瀬雅春先生の著書「ハタ・ヨーガ完全版」を引用し説明しますね。
尚、ここでいうハタヨーガとは、現代において様々な流派に枝分かれしたすべてのアーサナヨーガ(ヨガのスタイル)についてを指します。
2015年10月のこと。
自宅練習中に怪我をしてから一年経ちます。
三転倒立からのバカーサナからのジャンプバックで首をグキッ!とね。
シルシャーサナⅡ
着地し
頭を上げてバカーサナからの
ジャンプバックでチャトランガ
で、怪我はなかなか完治せず調子がいい日もあれば悪い日もあります。悪い日は湿布を貼りながらの練習で、肩甲挙筋が痛むので首の可動しずらいし、サルヴァンガーサナなどの逆転ポーズは6割くらいの力で練習しています。
ここが痛いのです
ヨーガに出会えてよかったと思うとき
たとえばスポーツというものは、辛い練習を乗り越えて試合で勝つと「あぁ、よかったな。」と思いますよね。私も学生時代はテニス部だったので、練習の成果が報われる喜びを知っています。
不思議なことに、ヨーガというのは怪我を負ったときや調子が悪いときに「あぁ、(気づかせてくれて)よかったな。」と思うことがあります。これは、今まで自分に辛くしていたんだな、頑張りすぎていたんだな、って気づかせてくれたことへの感謝の気持ちかなぁ。
「ヨーガに出会えてよかったな。」とか
「自分にはヨーガがあってよかったな。」
って感じです。
さて、先日生徒さんが「仕事でイライラしてたけど、ヨガに来てスッキリした。」と仰いました。
肉体的にはもちろん精神的に滅入るときでも、いざレッスンに来ると日常の雑念や心の騒音が消えていくから不思議です。ヨーガというのは、忙しなくはたらく思考の動きを抑制状態に導くため当然といえばそうですね。
どうやらヨーガを実践することで、身体や心、つまり自分自身を見つめることができるようです。
ハタヨーガの実践
ハタヨーガの実践とその必要性について、成瀬雅春先生の著書を引用します。
成瀬先生いわく、ヨガを始めたきっかけとして「気付いたら実践していた」そうです。しかし、しいて言えば「自分を知りたい」という理由だったとのこと。
著書「ハタ・ヨーガ完全版」にこうあります。
自分はなぜ生まれてきたのか?
人間ってなんなのだろう?
死後はどうなるのだろう?
究極の存在や宇宙の謎など、あらゆる疑問に対する解答がヨーガには用意されていると思う。
別の表現を使えば、ヨーガを通して自分自身の内奥からあらゆる解答が得られる、ということだ。(P2)
真の理(ことわり)を自らの内奥に見つける。
殊更成瀬先生はヨーガスートラの行法に含まれるハタヨーガの実践を推奨されています。これはつまり身体を伴う体操法で、現代では様々な流派に枝分かれしたヨーガのスタイルもすべてこのハタヨーガに含まれます。
さらに、著書では以下のように記されています。
ハタ・ヨーガのような地道な努力をしないで漠然と瞑想していては、解脱を得ることはできない。なぜそうなのかというと、瞑想を続けていても最終的に肉体に対する執着からは離れられないからだ。
ハタ・ヨーガで肉体をコントロールし、肉体を大切に扱い、肉体の存在のすべてを知り尽くすことで、完全に肉体に対する執着から解放される。(P17)
成瀬先生は「解脱する」ということの解釈として、「理想的な死に方をすること」と説いています。加えて、ヨーガにおいて「理想的な人生」や「理想的な死」についても説明されています。
人は生きている以上、数多の執着がうまれるものです。それは家族やパートナー、仕事や地位、お金、住居や車など所有物にも及びます。そして最終的には自身の肉体、言い換えれば肉体としての自分に執着するといいます。
しかしあらゆる欲や執着を超えて「完全なる自由」「求める自分からの自由」にたどり着くのがヨーガのゴールで、そのためのハタヨーガです。
ヨーガで自分の本質を見極める
私たちは他人のことはよく見えるけれども、案外自分のことは見えていません。知っているようで知らない。
ではどうすれば自分のことを知れるのか?
自分の内側の道具である、思考や心を意のままにコントロールできるのか?
それがハタヨーガに隠されていると、成瀬先生はいいます。
「ヨーガって何をすることなの?」という質問にストレートに答えるならば「自分を見つめること」となる。自分を見つめ尽くすことで、自分を知り尽くすのだ。
そのために身体をひねったり、反ったり、逆さまになったり、片足立ちでバランスを取ったりして、まずは自分の身体を知っていくのだ。
そして呼吸の乱れを整え、心の乱れを整えることで、自分自身の本質を見極められるようになる。
ハタ・ヨーガのいろいろなアーサナ(ポーズ)は美容や健康の効果もあるが、すべて自分を見つめて、自分を知るためのものだ。(P3)
ヨーガに向いている人
ヨガの初心者の方からよく聞く言葉、「身体が固いんです。」・・・これはヨーガの実践において全く問題ありません。それは成瀬先生も以下のように述べています。
身体が固いからできない、ということはない。
身体が固ければ、柔軟になる可能性も多く、自分を見つめる材料も豊富なので、むしろヨーガに向いていることになる。しかし、身体の柔軟さはヨーガに向いているとか向いてないとかの目安にはならない。それよりは、自分に対しても、他のあらゆることに対しても好奇心を持てる人は、ヨーガに向いているといえる。
何も興味が湧かない人がヨーガを始めると、好奇心が旺盛になり、積極的に前向きな人生を送るようになる。
これも、ヨーガの大きな効果だろう。(P3)
マットひとつで自分の世界に没入する
成瀬先生が説く「自分に対しても、他のあらゆることに対しても好奇心を持てる人は、ヨーガに向いているといえる。」というのは頷ける点です。その好奇心を使って、自分の身体や心の動き、あるいは変化に意識を向けることがアーサナヨーガの取り組み方の第一歩です。
ハタヨーガをするということは、狭いマットの上でまるで自分の世界に入るようなもの。
アーサナ中は思考のはたらきは抑制されつつも、意識は細部まで張りめぐらせ、その身体と呼吸をもって完全に自己統制された状態へ導かれます。そして、自分のままでくつろぐシャヴァーサナで締めくくります。
クラスが終わる頃になると、心穏やかで冷静な自分に戻れますよね。それまで感じていたイライラが解消したり、モヤモヤを整理できたりする。
そうして「自分の真ん中」「フラットな状態」がどこにあるのかを知れば、心のアップダウンも図りうる。こういうマインドのとき、自分をあるべき姿へとコントロールできると思います。いいときも悪いときも!
om shanti,